------------------------------------------------------------------------
らくちんイタリア語会話 vol.64
- 22 ottobre 2000 -
------------------------------------------------------------------------
今日のテーマ: La crisi Medio Oriente continua...
------------------------------------------------------------------------
“大聖年(Grande Giubileo グらンデ ジュビレオ)”が血塗られています。
キリストが誕生してから2000年目とされる今年、その誕生と死の“聖なる地
(Terra Santa テーら サンタ)”で、同じくその地を“聖地”とするユダヤ教のイス
ラエルとイスラム教のパレスチナが、今現在も流血の争いを続けています。
16・17日にクリントン大統領等の仲介のもとにエジプトで行われたバラク-アラファ
ト中東首脳会談で、一旦は暴力の停止で合意したものの、現地では再び衝突が激化、
多くの死傷者が続出しています。
Violenze a Nablus e a Gaza con decine di feriti
Giorno di sangue nei Territori
Uccisi 15 palestinesi
Attaccato un convoglio militare, feriti sei soldati israeliani
『La Repubblica』
ナブルス、ガザで暴力行為、10数人負傷
(パレスチナ人居住)区域にて、流血の日
15人のパレスチナ人が殺される
(イスラエル)軍事部隊に(パレスチナが)攻撃、イスラエル兵6人負傷
Barak ha annunciato che intende fermare il processo di pace
in attesa di formare un governo d'emergenza
Israele congela la pace "Violati gli accordi"
Domani al Cairo vertice tra i leader dei paesi arabi
Yasser Arafat: "Siamo pronti a raccogliere le minacce"
『La Repubblica』
バラク(イスラエル首相)は(アラブ首脳会議の結果によっては)
和平プロセス停止の方針を発表
非常事態内閣の形成を準備
イスラエルは和平を凍結 「合意は(パレスチナによって)破られた」
明日(21日)カイロにてアラブ首脳会議
アラファト(パレスチナ自治政府議長):「我々は脅迫に受けて立つ準備は出来ている」
「Occhio per occhio, dente per dente 目には目を、歯には歯を」という、ユダヤ
教の人々が唯一の聖書とする旧約聖書(Vecchio Testamento)に記された教えは、遠い
過去に復讐法を説いたハンムラビ王の時代から受け継がれ、イスラエルの人々のみな
らずパレスチナの人々にも深く根付いることをうかがわせます。
この「目には目を」という言葉は元々、「目には命を」という過度の暴力による防衛
をしてはいけない、受けた痛みは同じ痛みでという意味が含まれていたといいます。
しかし20日、国連特別総会は、イスラエルが“過度の暴力”をしたとして、イスラエ
ル非難決議案を賛成92、反対6、棄権46の賛成多数で採択しました。
Le Nazioni Unite sollecitano l'attuazione degli accordi
di pace di Sharm el-Sheikh e la fine delle violenze
L'Onu condanna Israele per "eccessiva violenza"
Alla risoluzione hanno detto no Usa e Israele
Fra gli astenuti molti Paesi europei
『La Repubblica』
国連は、シャルム・エルシェイク(中東首脳会談が行われたエジプトの都市)での和平
合意の実行と、暴力の停止を催促
国連はイスラエルを“過度の暴力”をしたとして非難
決議において、アメリカとイスラエルは反対
棄権の中には多くの欧州諸国(イタリア、イギリス、ドイツ、オランダ等)
アメリカは元々軍事・経済においてイスラエルとの関係が深い上、今年は大統領選挙
を控え重要なユダヤ人票を確保するためにイスラエル寄りの立場をとらざるを得ない
状況にあることは、アメリカの仲介が非常に重要な役割を占めるこの争いの行方をま
すます不安にさせます。
そして21日、カイロで開幕したアラブ首脳会議では、イスラエルを非難する声が大勢
を占める中、今日22日には共同声明が発表される予定です。
I capi di Stato arabi al Cairo: "Protezione Onu per i palestinesi".
Prevalgono i toni duri
Arafat: "Israele ci sta massacrando"
『La Repubblica』
カイロにて、アラブ各国首脳: 「パレスチナ人のため国連の保護を」
強硬意見が優勢
アラファト:「イスラエルは我々を虐殺している」
先週のメルマガでは、この中東危機に関してのことわざや格言を書いたのですが、
「Vecchi risentimenti muoiono piu` lenti 古い恨みは、消えるのがより遅い」
の言葉通り、この“恨み”はなかなか消えるものではないのでしょう。しかし、双方
が過去の悲惨な戦争から学び、今の命の為に生き、未来の平和な共存社会を夢見て、
話し合いを継続することを、心より願います。
●語句
crisi = crisis、危機
Medio Oriente = Middle East、中東
Terra Santa = Holy Land、聖地、パレスチナ
violenza = violence、暴力
sangue = blood、血
vertice = summit、サミット
minaccia = menace、threat、脅迫、脅威
Le Nazioni Unite = L'Onu = La Organizzazione delle Nazioni Unite
= 国際連合
eccessivo = excessive、過度の
ところで、掲示板でも話題になっていましたが、先週末から今週始めにかけて南アル
プスからイタリア北西部を襲った大雨による洪水(Alluvione)は、ヴァッレ・ダオス
タ州(Valle d'Aosta)、ピエモンテ州(Piemonte)、リグーリア州(Liguria)、ロンバ
ルディア州(Lombardia)、エミリア・ロマーニャ州(Emilia Romagna)にかけて、94年
以来の大災害を引き起こしました。
亡くなった方々のご冥福と、被災地の復興を祈ります。 |