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らくちんイタリア語会話 vol.53
- 6 agosto 2000 -
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今日のテーマ: Nuovo Cinema Paradiso 〜 Si ricordera`!
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このメルマガを読んで下さっているイタリア好きの皆様なら、あの名匠ジュゼッペ・
トルナトーレ監督の名作イタリア映画『Nuovo Cinema Paradiso ヌォーヴォ チネマ
パらディーゾ :ニュー・シネマ・パラダイス』はもう既にご覧になった方がほとんど
ではないかと思います。あの巨匠エンニオ・モリコーネの音楽も、最高に素晴らしい
ものでした。
この映画には、日本で公開されたものとは別に、51分プラスされた完全オリジナル版
があります。私がこの完全版を見たのは、イタリアで偶然TVを見ていた時でした。
映画を見ている途中で、「あれ?前にこんなシーン見たっけ?」と不思議に思いなが
らも見ており、最後あのアルフレードの作ったフィルムを見ながらのラストシーンに
またもや涙しながら見ていると、なんとまだその続きがあり、あっと驚くその意外な
結末に、なんとも切ない気持ちになったものでした。
その『ニュー・シネマ・パラダイス[完全オリジナル版]』のビデオが、デジタル・
リマスターにより再発売(8月21日)、レンタルも8月11日(金)から始まるそうです。
(情報・発売元:アスミック・エース エンタテインメント株式会社)
アスミック・エース様、ありがとうございます!
この完全版には、イタリア映画伝統の Realismo(れアリズモ:リアリズム)に満ちた
場面がプラスされており、日本で公開されたものとはまた一味違う印象があります。
個人的には、この完全版がもし日本で先に公開されていたなら、この映画はこれほど
ヒットしなかったのではないかと思える程、日本人の好みには向いていないかと思わ
れます。ただ、既に初公開版のこの映画を見て感動し、そのディープな部分も是非見
てみたいという方には、おすすめします。まだ初公開版を見ていないという方は、こ
の完全版を先に見ないで、まずは初公開版をご覧になることをおすすめ致します。
そこで今日は、この映画『ニュー・シネマ・パラダイス』から、イタリア語表現のい
くつかをご紹介したいと思います。ただし、この映画はシチリア訛りが多く使われて
いるので、なかなか勉強の素材としては難しいのですが。一部標準語に直した部分も
ありますので、ご了承ください。また、まだこの映画をご覧になっていない方は、こ
こからは映画を見るまでは読まないでおいて下さいね!
まずは最初のシーンから。
主人公サルヴァトーレの母が、彼の家に電話をかけていますが、なかなか話が出来ま
せん。そこで彼の妹がこう言います:
「Senti a me, lascia perdere. oramai sono trent'anni che non viene qua.
Lo sai com'e` fatto no?」
「私の言うことを聞いて、もうやめましょうよ。もう30年もここに来ていないのよ。
彼がどういう人か知っているでしょ?」
しかし母は、こう言って電話をかけ続けたのでした:
「Si ricordera`! Sono sicura! 彼は覚えているわよ! 私は確信してるわ!」
もう、この場面だけでも、泣けてきます。
そして、トトとアルフレードの最初のシーン。
口の達者なトトにアルフレードが叫びます:
「Minchia! Che lingua lunga che hai! Un giorno o l'altro ti taglio!
Proprio cosi`!」
「ちきしょう!おまえはなんてへらず口なんだ! いつかちょん切ってやるぞ!
ちょうどこんな風にな!」
それでもフィルムの切れ端が欲しいトトは、こう繰り返します:
「Me lo posso prendere? Allora, me lo posso prendere? 」
「これもらってもいい? ねえ、これもらっていい?」
アルフレードに追い返されながらも、ちゃんとフィルムはくすねて帰るトトでした。
教室で掛け算を習うシーンもおかしかったですね。
黒板の前に立ったトトの親友ボッチャが、先生に質問されます:
「Allora, quanto fa cinque per cinque?」
「それじゃあ、5掛ける5はいくつ?」
「Trenta! 30!」「Quaranta! 40!」と間違え続けるボッチャが先生に黒板に頭を
ガンガンぶつけられるのを見かねたトトが、クリスマスツリーを指差して「(クリス
マスの25日の)25だよ!」と合図するのを見たボッチャは自信たっぷりに叫びました:
「Natale! クリスマス!」
ボッチャは先生にコテンパンにされるのでした。
映画館での数々のシーンも面白かったですね。
チネマ・パラディーゾで映画の上映中、キスシーンがカットされているのに大ブーイ
ングな観客たちがこう叫びました:
「Lo sapevo! Vent'anni che vado al cinema, non ho visto mai un bacio!」
「Quando mai! Quando mai!」
「こうなるって知ってたぞ! 映画館に20年通ってるけど、キッスを見たことは一度
もないぞ!」「絶対ない! 絶対そんな時は来ないさ!」
そんな大騒ぎを聞くだけでも、トトたちにとっては楽しかったのでした。
広場の“ヌシ”である狂人も、この街の大事な住人の一人でした:
「La piazza e` mia! E' mezzanotte! Via! Via! Scio`! Scio`!」
「この広場は俺のもんだ! 夜中だぞ! 出て行け! 出て行け! シッ! シッ!」
また、ケンカしつつも本当は仲が良い、トトとアルフレードのある時の会話です:
「Magari, perche' non diventiamo amici?」
「できるなら、僕たち友達にならない?」
「io scelgo i miei amici per il loro aspetto e i miei nemici per la
loro intelligenza. Tu sei un po' troppo furbo per essere amico mio.
Poi io dico sempre ai miei figli, mi raccomando state attenti a
trovare gli amici giusti.」
「俺は友達を顔つきで選び、敵を頭の良さで選ぶ。俺の友達になるには、おまえは
少し悪賢すぎる。それに俺はいつも息子たちに言ってるんだ、頼むからよい友達
を見つけるように気をつけろよってな。」
「Come! Se tuo figlio non ne hai!」
「どうして! 息子なんていないじゃん!」
その後、映画館が火事で焼けて、宝くじで金持ちになったナポリ人が新しく建て直し
た新シネマ・パラダイスで、キスシーンを初めて見た観衆は大喝采の中叫びました:
「Minchione! Si stanno baciando!!!」
「すっげえ〜! キスしてるぞ!!!」
●語句
Senti = Listen、聞いて! 話し掛ける時の決まり文句。
lascia perdere = http://aromazzi.hoops.ne.jp/20000618.html 参照。
oramai = ormai = by now、今ではもう
Sono sicura = I'm sure、私は確信している。男性形は「Sono sicuro」
minchia = cazzo = 使ってはイケナイ言葉です。以下のページ参照。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5769/linguaa.html
「minchione」は「minchia」をさらに大袈裟にした表現です。
しかしこの言葉、この映画で一番出てくる言葉かも?
lingua lunga = 直訳は「long tongue、長い舌」ですが、これを持つ人は「へらず
口、すぐ口答えする、ああ言えばこう言う」人を意味します。
un giorno o l'altro = one of these days、いつの日か
quanto fa 〜 = 〜 はいくつ? 「per」=「x、掛ける」、「diviso」=「÷、割る」
「piu`」=「+、足す」、「meno」=「-、引く」。
例:「Venti diviso quattro fa cinque」=「20÷4=5」
Scio`! = 追い払う時の「シッ!」
perche' non 〜 ? = why not 〜 ?、〜しない?
今日はここまで、続きはまた今度書きます。
この映画の中で、同じ映画を何度も見たためにセリフを覚えていて、セリフを前もっ
て言いながら泣いているおっちゃんが出てきましたが、私もこの映画に関してはこの
おっちゃんと同じです。本当に、いい映画でした。
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